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コーヒーは生産地によって味が違う!ブラジル、ベトナム、コロンビアの味の違いとは?

作成者: imperfect|2024/06/05

コーヒーは今や私たちの日常に溶け込んでいる飲み物となっています。世界の様々な地域で生産されるコーヒーは、主にブラジル、エチオピア、ベトナムなど、中南米、アフリカ、東南アジアの農園から私たちのもとに届けられています。
コーヒーは、種類や生産地によって味わいが異なるため、コーヒー愛好家たちの間では世界中の豆を試すことに夢中になる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回の記事では、世界中のコーヒー農園のコーヒーを取り扱ってきたimperfectが、コーヒー豆の基本的な知識をお伝えします。

 

目次
 各国のコーヒーの生産について
 コーヒーの起源
 コーヒー豆の種類について
 コーヒー豆ごとの味の違い

 

各国のコーヒーの生産について

世界最大のコーヒー生産国であるブラジルは、大規模な農園が多数存在します。対照的に、コロンビアは、小規模な家族経営の農園が多く、世界第3位の生産国として知られています。

imperfectは、ブラジルやコロンビアなどのコーヒー豆原産地から、多様なコーヒーを日本全国に紹介しています。現在世界で第3位のコーヒー生産国であるコロンビアは、約50万世帯の生産者がおり、ほとんどが小規模な農家です。コロンビアのコーヒー畑は平均して1ヘクタールほどで、家族経営の農場が多いのが特徴です。これらの畑は、起伏に富んだ山の斜面にあり、収穫は手作業で行われています。近隣の国々であるグアテマラ、ホンデュラス、ニカラグアでも同様に小規模な家族経営の農園が山の斜面に点在しています。

同じコーヒー豆の生産でも、国ごとに農園のある環境や生産手法、栽培手法は異なり国ごとに特徴があるのがコーヒー豆の面白さでもあります。

また、コーヒーの生産国として急成長しているベトナムは、ここ20年間でコーヒー生産量を劇的に増やしました。以前は、ベトナムでコーヒーの生産はされていませんでしたが、現在ではなんと「世界第2位」の生産国にまで急成長しています。

世界的にコーヒー需要が高まっていることが伺えます。

 

コーヒーの起源

みなさんは、コーヒー豆の起源をご存じでしょうか?

コーヒーの起源は、アフリカのエチオピアや中東のイエメンがルーツとされる説が有力です。

中南米や東南アジアへの伝播により、今日では世界中でコーヒーが栽培されています。特に東南アジアでは、1990年代初頭にはインドネシアが主要な生産国でしたが、現在はラオスやミャンマーなど新興国も加わっています。

 

コーヒー豆の種類はおおきく3種類

また、コーヒー豆は、大きく分けると3種類しかないのはご存知でしたか。

コーヒー豆には主にアラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種の3大原種があります。しかし、実際にはアラビカ種とロブスタ種が流通の大部分を占めており、リベリカ種はほとんど市場に出回っていません。中南米ではアラビカ種が一般的であり、特にブラジルやコロンビアで多く栽培されています。

東南アジア、特にベトナムではロブスタ種が主流だそう。

アフリカでは、赤道周辺のエチオピアやケニア、タンザニアはアラビカ種の生産地として知られています。しかしその隣国のウガンダではロブスタ種が主流です。隣国同士でも気候条件によっては異なる品種の豆を育てていることもあるのです。

アラビカ種のコーヒーは香り高く、酸味が際立つのが特徴であり、多くのシングルオリジンコーヒーに用いられています。

それに対し、ロブスタ種は苦みと渋みが強いのが特徴で、100%ロブスタ種のコーヒーは少ないそうです。しかし、その濃厚な風味からインスタントコーヒーや缶コーヒーに好まれています。また、ロブスタ種はその価格の手頃さから、ブレンドコーヒーにおいても不可欠で重要な役割を果たしています。アラビカ種とどのように組み合わせて味作りをするのかが各社の差別化のポイントと言えます。

インドネシアは東南アジアの主要なロブスタ種の生産国でしたが、1990年代半ばからベトナムが世界一位の座を獲得しています。また、ロブスタ種生産において新たなプレイヤーとなっているのが、アラビカ種生産量トップであるブラジルです。近年、ブラジルではロブスタ種の生産量が増え、その育てやすさと国内でのコーヒー消費量が増加していることが背景にあります。

 

 

コーヒー豆ごとの味の違い

コーヒー豆は、同じ種類の豆でも、産地ごとにまったく異なる風味を持っており、さらに同じ農園内でも育った場所やその年の気候に応じて、味わいが変わることがあります。例えば、コロンビアでは、「コロンビアマイルド」と表現されるまろやかでスッキリした味わいが特徴で、多くのコーヒー愛好家に愛されています。

また、コーヒーの大国ブラジルでは、酸味が抑えられた重厚な風味が特徴で、日本人の嗜好に合うとされています。エチオピアの「モカ豆」は軽やかで爽やかな味わいが特徴で、インドネシアの「マンデリン豆」は重厚ながら適度な酸味があり、その華やかな香りは多くの人々を魅了しています。

これらのコーヒー豆の種類、焙煎度、粉砕の仕方、抽出方法によって、コーヒーの味わいは無限に広がります。

TPOに応じて様々なコーヒーを選べるようになることで、飲むときの満足度が増す感覚をコーヒー愛好家の方々は感じたことがあるのではないでしょうか。例えば、普段使いにはブラジルの豆を、リフレッシュしたいときにはインドネシアの豆を選ぶなど、様々な楽しみ方があります。喫茶店だけで楽しむものとされていた時代から、いろいろな場所でコーヒーを楽しめる時代になりました。

様々な産地に想いを馳せながら自分だけの楽しみ方をぜひ見つけてみてください。