アーモンドミルク、オーツミルクといった言葉を、カフェやスーパーマーケットで見かける機会が格段に増えました。
これらは植物性ミルクと呼ばれ、牛乳、豆乳に次ぐ第 3・第 4 のミルクとして注目を集めています。
関心はあっても、「牛乳との違いは?」「どれを選べばいい?」といった疑問はありませんか?
この記事では、植物性ミルクの基本から選び方のコツ、コーヒーとの楽しみ方まで、あなたのコーヒータイムを豊かにするヒントをご紹介します。
まずは、植物性ミルクがどんなものか、その定義や基本的な種類から見ていきましょう。
植物性ミルクは、その名の通り植物由来の原料から作られる飲料です。
主な原料は、大豆などの豆類、アーモンドやカシューナッツといったナッツ類、オーツ麦や米などの穀類です。
これらの原料を細かく砕き、水と混ぜ合わせた後、布などで濾して作られます。
この製造工程を経ることで、牛乳のような白く滑らかな液体になるため、ミルクという名前で呼ばれているのです。
さまざまな植物性ミルクがあるなか、ここでは特に代表的な 4 つの種類をご紹介します。
それぞれ原料が異なるため、風味や栄養、舌触り(口当たり)にも個性があります。
最も根本的な違いは、その由来です。牛乳が牛の乳であるのに対し、植物性ミルクは豆やナッツ、穀物といった植物から作られます。この原料の違いが、栄養成分に大きな差をもたらします。
| 項目 | 牛乳 |
植物性ミルク |
| 主原料 | 牛の乳 | 大豆、アーモンド、オーツ、麦、米など |
| タンパク質 | 豊富 | 原料による(豆乳は豊富) |
| 脂質 | 乳脂肪 | 植物性脂肪 |
| コレステロール | 含む | 含まない |
| 乳糖(ラクトース) | 含む | 含まない |
| 食物繊維 | 含まない | 含んでいる場合が多い(特にオーツミルク) |
ポイント:
牛乳の代わりというよりは、それぞれに良さがある新しい選択肢と考えるのがおすすめです。
牛乳に含まれる「乳糖(ラクトース)」は、体内の分解酵素が少ない人がお腹の不調を感じる一因とされています。
植物性ミルクにはこの乳糖が含まれていないため、牛乳が体質に合わない方でも、カフェラテなどを楽しむ選択肢になります。
植物性ミルクが注目される背景には、大きく 3 つの理由があります。
日々の食生活を少しでもヘルシーにしたい、というニーズが植物性ミルクの人気を支えています。
サステナビリティ(持続可能性)への関心の高まりも、植物性ミルクが選ばれる重要な理由の一つです。
一般的に、植物性ミルクの生産は、畜産である牛乳の生産に比べて、使用する土地や水の量が少なく、排出される温室効果ガスも少ないとされています。
環境負荷の少ない製品を意識的に選ぶ「エシカル消費」という考え方が広まる中で、植物性ミルクは地球環境に配慮した選択肢として支持を集めています。
私たち imperfect も、「たとえ不完全(imperfect)でも自分たちにできることから」という想いのもと、生産者の方々と共に環境に配慮した農法をサポートしています。
日々の選択が、世界を少し良くすることに繋がる。
そんな考え方が、植物性ミルクの広がりを支えているのかもしれません。
カフェで見るような美しいラテアート。実は、ミルクの泡(フォーム)の質が非常に重要です。
きめ細かく滑らかな泡を作るには、ミルクのタンパク質と脂質のバランスがカギとなります。
オーツミルクは、製品にもよりますが(特にバリスタ向けに作られたものなど※)、このバランスが良く、質の良い泡(マイクロフォーム)を作りやすい傾向があります。
このマイクロフォームが、口当たりの良いカフェラテを作るための秘訣なのです。
コーヒーの風味を主役にしつつ、自然な甘みを加えてくれる点が、多くのバリスタに支持される理由です。
※カフェでの使用を想定し、泡立ちやコーヒーとの相性を調整した製品。一部のスーパーやオンラインストアなどで購入できます。
コーヒーは、産地や焙煎度合いによって、実にさまざまな風味を持っています。
このコーヒー豆が持つ個性を、植物性ミルクとのペアリングでさらに引き出すことができます。
アーモンドミルクは、製品に含まれる砂糖の有無やナッツの風味の強さによって、コーヒーと合わせたときの印象が大きく変わるのが特徴です。
そのため、ひとつの正解を探すよりも、お気に入りのコーヒー豆と、いくつかのアーモンドミルクを試して、自分だけの組み合わせを見つける楽しみがあります。
まずは、砂糖不使用のものと、甘みのあるタイプの両方を試してみて、味わいの違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。
ご家庭で植物性ミルク入りのコーヒーを作った際に、ミルクが固まってしまった(分離した)という経験はありませんか?
これは、コーヒーが持つ酸と、ミルクのタンパク質が急激な温度変化によって反応することで起こります。
この分離を防ぐための簡単なコツが 2 つあります。
植物性ミルクの魅力を活かすために、知っておきたい注意点を 2 つお伝えします。
植物性ミルクはヘルシーなイメージがありますが、栄養面では牛乳と異なる点があります。
製品によっては、飲みやすさのために砂糖や油、安定剤などが加えられているものもあります。
気になる場合は、無調整や砂糖不使用を選び、原材料を確認するとよいでしょう。
植物性ミルクは牛乳の代わりではなく、新しい選択肢と考えると楽しみ方が広がります。
いつものコーヒーで、気軽に試してみてはいかがでしょうか。
imperfect では、世界中の農家の方々と共に作り上げた、個性豊かなコーヒー豆を多数取り揃えています。
あなたの「おいしい」一杯が、世界の誰かの「うれしい」に繋がる。
ぜひ、私たちのコーヒーで、あなただけの最高のペアリングを探してみてください。